鼻中隔弯曲症
鼻の仕切りである鼻中隔が曲がることで、鼻づまりや副鼻腔炎などの原因となる鼻中隔弯曲症。弯曲自体は多くの方に見られますが、弯曲が強い場合には、鼻づまりや副鼻腔炎などの症状が現れ、日常生活に影響を及ぼすことがあります。
鼻中隔弯曲症とは
左右二つある鼻の孔の奥は左右の鼻腔に分かれており、間には鼻中隔という仕切りがあります。鼻の内部にある「鼻中隔」と呼ばれる軟骨と骨でできた仕切りが正常な位置から左右どちらかもしくはS字状に強く曲がってしまった状態を鼻中隔弯曲症といいます。
人が成長するのに従い、鼻も大きくなり、鼻中隔も成長します。そのため、10歳頃から弯曲が徐々に強くなっていく場合があり、鼻づまり(鼻閉)や鼻出血、副鼻腔炎などの原因となることがあります。
鼻中隔の弯曲自体は実は成人の90%以上にあるのですが、彎曲が強く、重度の鼻詰まりや副鼻腔炎の症状が続く場合が治療の対象となります。


鼻中隔弯曲症の特徴
鼻中隔弯曲症は、鼻中隔の異常(自然に曲がっていたり、外的な衝撃によって鼻中隔が曲がること)により曲がった部分が鼻腔を圧迫し通気を妨げたり、鼻の通りが悪くなるため、片方または両方の鼻腔が狭くなり、正常な呼吸がしにくくなるなどの特徴があります。また、弯曲により狭くなった側の鼻詰まりだけでなく、広くなった側の鼻詰まりが出る方もいます。原因は広い方の鼻の下鼻甲介粘膜が肥厚してしまっている事が多いです。
鼻中隔弯曲症の原因
成長過程での変化
鼻中隔の真ん中は骨と軟骨で構成されています。成長する過程で骨と軟骨の発育スピードが違うことにより、バランスが取れなくなりその結果、鼻中隔が曲がってしまいます。よって小児では鼻中隔弯曲はほとんどありません。
先天的な原因
生まれつき鼻中隔が曲がっている場合もありますが、あまり多くはありません。
外傷
鼻に外的な衝撃やケガを受けることで、鼻中隔が曲がることがあります。スポーツや事故が原因で鼻に強い衝撃が加わった場合に変形することがあります。
鼻中隔弯曲症の症状
- 鼻づまり(広い側でも詰まる事がある)
- 鼻炎の悪化
- 副鼻腔炎の原因の一つになることもある(狭い側の排膿がされにくくなるため)
- 鼻づまりや副鼻腔の圧力が増すことで起こる頭痛
- 鼻詰まりにより、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因の一つになることもある
- 嗅覚障害など
診断
鼻から内視鏡(ファイバースコープ)を挿入し鼻腔内の状態を確認し炎症の程度や鼻腔内の変化や鼻中隔の弯曲をCT検査で評価を行い診断します。弯曲の位置、程度などを正確に判断するためにはCTが大変重要な検査となります。その他にも、鼻づまりの重症度を調べる検査やアレルギー検査などを適宜行います。

治療方法
まずは、鼻詰まりや副鼻腔炎などの症状が軽度の場合、内服薬や点鼻薬などの薬物療法で症状の改善の経過を見ていきます。それでも効果が出ない場合や、症状が重度で鼻づまりが続き日常生活に支障をきたす場合には、手術による弯曲した鼻中隔の矯正を勧めます。曲がっている部分の鼻中隔の軟骨や骨を切除して鼻腔内の空気の流れを改善する手術です。
鼻中隔弯曲がある方は、鼻中隔の外側にある下鼻甲介の肥厚(肥厚性鼻炎)がある方も多く、同時に粘膜下下鼻甲介骨切除術を行うことが多いです。全身麻酔で1泊2日(本院)もしくは日帰り(京都院)で手術を行うことが可能です
鼻中隔弯曲症症例1
鼻中隔弯曲症症例2



